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新体制のご報告

 
平素、劇団5454を応援してくださりありがとうございます。主宰の春陽漁介です。
劇団5454は、2022417日に10周年を迎えます。
10年間で、大小様々ではありますが20を超える公演を行ってきました。ここまで続けてこられたのもご観劇くださる皆様のおかげです。心より感謝しております。
そんな皆様にとって今回のご報告は、必ずしも嬉しい変化ではないかもしれません。
しかし私たちは、劇団5454の未来を考えた上で必要な変化であると考えています。私たちの決意をご一読いただけますと幸いです。
 
劇団5454は、2022417日を以て俳優部を解体いたします。
私たちは2022418日より俳優部を持たない劇団となり、公演の際はプロデュース公演を基本として、公演毎に座組を変えながら作品を上演してまいります。
俳優部に所属している9名の今後については、また後日ご報告いたしますが、劇団員として残り劇団運営をしていく者もいれば、俳優活動の幅を広げる為に5454を離れる者、演劇自体から離れることを考えている者もいるなど様々です。
変わらずの応援をお願いし辛い変化かと思いますが、引き続き応援いただくことに値する劇団になることを、4月以降の活動で示してまいります。
 
この決断に至った経緯も少しお伝えさせてください。
劇団5454を旗揚げする時、私は以下のようなことを言っていました。
 

劇団に俳優部を作ることで出演者の大半が固定される。それは、公演を続けていくことで基礎能力が向上するメリットと、出演者同士のコミュニケーションの土台が作り上げられることで、作品を高める時間が多くなるメリットがある。
また、脚本作りの段階から俳優部が関わることで、アイディアと視点が増え、作品に厚みが増すメリットもある。

 
このような理由から俳優部を持った劇団を作り、実際上記のメリットと大きな感謝を抱きながら10年間劇団活動を続けてきました。出演者が俳優部だけの公演が多いことは現在の演劇事情においてとても珍しいことで、それが5454の魅力でもありました。
しかし、出演者が固定され、ある程度のクオリティを担保出来る安心感がある一方で、刺激と驚きが減っていくのも事実です。
 
俳優部の解体は、「わからない」ことを求めての決断です。
脚本演出が僕で出演者の中心は俳優部という、わかり合える環境から生まれる作品は4月を最後にします。
僕は、根底が保守的な人間です。作品のギミックを評価いただけば、しばらくはギミック重視の創作を行い、作品内での言葉の掘り下げ方を評価いただけば、次はどの言葉を掘り下げるかを考えます。俳優部にハマり役が見つかると、他の作品でもそのキャラクター頼みで創作をしたりもします。
クオリティの担保に必死になり、だんだんと飛躍の少ない創作をしてきたのではないか。俳優としての幅を広げるチャンスを、与えてこられなかったのではないか。
近年の活動を振り返り、そう考えるようになりました。
 
演劇の魅力は、わからないことをわかろうとする熱意にあると感じています。稽古場で、座組みんなで「わからない」を突き合わせる時間。劇場でお客様の「わからない」が腑に落ちる瞬間。そんな喜びを求めて新たな劇団5454をスタートさせます。
 
演劇活動においてのこだわりも一新しようと思っています。劇場規模の固定化にこだわらず大小様々な公演を行っていく考えや、舞台公演ではない活動の可能性も模索しています。
“劇団”を、「演劇を行う団体」ではなく、「劇的な時間を作る団体」として、もっと皆様の生活に紛れ込みたい。それはまた、4月の公演以降に徐々にお伝え出来たらと考えています。
 
最後になりますが、長らく応援をいただき、改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。
今後も5454を離れるメンバーが作品に出演したり、5454が企画するコンテンツに参加する機会もあるかと思いますが、現状の体制での公演は4月が最後となります。
4月公演は、2022413()17()、赤坂RED/THEATERで行います。
どうか見届けていただけますと幸いです。 
 
 

2021年12月吉日
劇団5454 主宰 春陽漁介